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机上のペットボトルでマナーではなく価値観を見る

いらすとや:集団面接のイラスト(就職活動)

いらすとや:集団面接のイラスト(就職活動)

 旬が過ぎた話題ではあるが、職場で働いているなかで思うところがあったので、忘れないうちに書き留めておこうと思う。

 2019年1月の上旬頃、石渡嶺司氏の『ホンネの就活ツッコミ論(90) ペットボトルで就活が失敗も~大学の日常を引きずる怖さとは』という記事が話題となった。

college.nikkei.co.jp

この記事に関する反応としては、時代錯誤のマナー論だとする否定的な意見が多いようだ。

新卒向けの企業説明会で「机にペットボトルを置いて話を聞く学生は落とす」という記事に物議「水を飲むのはマナー違反?」「マナーは無関係では」 - Togetter

 

 ここでは観点を変えて、マナーではなく、価値観の違いとしてこの問題を見てみたい。具体的には、机の上にペットボトルを置く人は、カバンからペットボトルを出し入れする手間を省くことに価値を見出す価値観の持ち主であり、机の上にペットボトルを置かない人は、少しでも評価が上がる可能性があるなら多少の手間をかけても取り組むべきという価値観の持ち主と見ることができるだろう。

 僕が働く職場は多くのお客さまを相手にするサービス業だ。お客さまの行動が数式化できない以上、何が”ウケる”かはやってみないとわからない。だから現場としては、とにかくやってみることができる人間が大事であり、それ意味あるんスカ?無駄になる可能性が高そうですけど?みたいな態度で動かない人間は戦力にならないのである。取り組みの結果を分析・最適化する役割の人間は、多くの支店を束ねる本社に数人居れば事足りるし、”最適化”を行う際に最初に切り捨てられるのは、結局は現場でブーブー文句垂れて動けない人間なんだろうと思う。

 つまり、僕の会社では、おそらくペットボトルを机の上に置かない人のほうが求められていると思う。一方で、業務の最適化が重視される会社だと逆の考えになるのかもしれない。就活生は平均30~50社もエントリーするらしい。単純計算で各企業に採用予定数の50倍の就活生が応募してくるわけで、一人ひとり丁寧に見ていくのは大変だろう。そこで、就活生のペットボトルがどこにあるかで、その人の価値観が会社の価値観と一致するかどうかを判断し、ある程度絞り込んじゃうというのはアリだと思う。まぁ、こんな話したら会社の将来がかかっているという責任感のもとで真剣に採用にあたっている方たちに怒られそうだけれど。

 ちなみに僕は効率厨だ。少ない作業(ペットボトルを机に置かないだけ)で成果が得られる(合格率アップ)なら取り組まない手はない。だが実際働き始めるとそんなうまい話は無いわけで、現場でブーブー文句垂れ続ける日々である。